本来なら『秋のビジネス書・書評シリーズ』
でラストに取り上げる予定だった本です。
なので、
当然、強くオススメな一冊です。
『花を売らない花売り娘の物語』
人って基本的に
「より良き未来」を希望するものだ、と思う。
諦めたり絶望してる事はあっても
心のどっかで「より良き未来」を
希望してるんじゃないでしょうか。
もっとも、
その「より良き未来」ってのが人によって異なるから
色々な衝突なんかがあるんですけども。
この本の著者は、
IBMのマーケティング部門で働いていた
マーケティングの専門家です。
なので、この本も
マーケティングの歴史から「これからのマーケティング」
という流れを解説している本です。
でも
この本は、マーケティングの進む方向を
分析し解説している本というより
マーケティングを通して、
著者が見ている「未来像」を語った本だと私は思う。
「分析の本」ではなく「志の本」
と言うべきじゃないでしょうか。
でも
この本を読むと、それは必然じゃないか、とも思う。
なぜなら
マーケティングとは、あくまで「お客さん」を
扱うものだから。
「お客さん」は、自分が「良いもの」と思えないものに
お金なんて払わない、でしょう。
そういったものを集めた集合たるマーケティングは
人々の「未来への希望」というものを
投射したものになるはず、だから。
その上で
この本が素晴らしいと私が思うのは
人々の「未来の希望」を分析しよう、とするのではなく
自分から「未来の希望」を提示している姿勢です。
そう。
「誰か」が考えてる事を探るよりも
「自分が」思う事を提示する方が
はるかに大変だし、しかも尊いものじゃないか
と思うんです。
(また、その提示している事にも
共感するところが大ですし。
というか、
私がこのブログで訴えてきた事と
共通する部分も多いと思います。)
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