始めは「惑星が増える」って話だったのが
冥王星を外そうって話に変わっちゃって・・・
このニュースについては
こういう可愛いネタもあったりしますが
でも
サイエンス関連の学会の動向が
これほどまで注目された機会ってなかなか無いでしょうから
この機会に色々と興味を持ってもらえれば
って思いますね。
という事で
このニュースをネタに何か書いてみましょう。
(サイエンス・
必要な事でしょう(笑))
でも、私は天文は専門じゃないし
既にニュースなどで分かり易い説明がなされている
と思いますので
特に「説明」を加える訳じゃ、ありません。
じゃぁ、何を書くのか?
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今回のニュースでは
「どうして冥王星が外される事になったか」
について
沢山の説明がなされましたね。
その事で
「科学って、こういうものなんだ」
って事が、一般の人にも生々しく伝わる
希有な例になったんじゃないか、と思うんです。
なので
私はこの記事で
このニュースで分かる「科学の特徴」を
3点、挙げたいと思います。
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1つ目:科学の内容って結構、変わるものなんだ
科学って、結構「絶対視」されてる面が
あるんじゃないかって思うんです。
科学で言われてる事は絶対的なもので
もう間違いの無い事なんだぞ
そんなふうに捉えられてるように感じています。
だけど
今回、冥王星が惑星じゃなくなったって事で
教科書に載っているような科学の内容が
変わっちゃった訳ですよね。
それは
冥王星が「惑星」になってから後で
観測技術の進歩などによって
他にも
「冥王星よりも惑星っぽい星」が見つかってしまった
事が大きい訳ですけども。
つまり
現在、科学が言っている事だって
技術の進歩などで
今後、全然違う事に変わってしまう事は
あり得るんだって事なんです。
別にそれは、珍しい事でもないんですよね。
科学の世界では。
でも
それが、ニュースとして大々的に報道され
多くの人に「その変化の瞬間」が知られた事は
やっぱり
インパクトは大きかったんじゃないかって
思う訳です。
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2つ目:科学にとって大事なのは「辻褄が合う」って事
これは、かなり細かく説明されて
私以上に良く知っている人もたくさん居るでしょうけど。
私なりにまとめると
「冥王星が惑星じゃなくなった理由」
というのは、要するに
「冥王星を惑星にして、それ以外の新しく見つかった星を
惑星にしない理由が無かった事」
な訳ですよね。
だから
「他の新しい星も惑星にしちゃえ」
か
「冥王星を惑星から外しちゃえ」
か
どっちかを選ぶって話だったらしいですし。
で
「冥王星を惑星から外す」方が
全体として辻褄が合うから、こっちを選んだ
という話のようです。
今回の例で分かるように
科学にとって大事なのは
論理として整合性が取れているかどうか
なんですよね。
つまり「矛盾があると困る。」
ちゃんと辻褄が合うように
理論を構成しているんですよね。
でも
科学は常に進化していますから
日々、多くの情報が加わってきているんです。
(新しい星が発見されたり、とか。)
それをちゃんと矛盾なく整理して
理論を構成していくのは
とても大変な事なんですよね。
その「苦労」のダイナミズムを
今回のニュースで感じてもらえればって思います。
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3つ目:科学って科学者が勝手に決めてる感じ
最後に、きっと多くの人が今回、感じたんじゃないか
って事なんですが。
「冥王星を惑星にするかどうか」は
科学者たちが勝手に決めているものなんだなって。
そうなんです。
結局、何を惑星とするかどうか、は
科学者が便宜的に決めているだけのもの
なんですよね。
なんか
科学って「自然の絶対的真理」みたいに
思われていますし
科学の方も、そう自称しているんですが。
実は科学って
人間が自然を捉える方法
でしかないんですよ。
だから
結構、人間の都合で変わっちゃう、変えちゃえるもの
だったりするんですよねー。
いえ
人間の都合、科学の都合なんて関係なく
「自然の事実」というのは
あるんですよ。
天文の話で言えば
色々な星があって、それがそれぞれ動いている
その事実は事実としてある訳です。
その中で
「何を惑星として、何を恒星として・・・」
というのは、あくまで「人間の捉え方」にすぎない。
(人間がどう捉えようが
冥王星は冥王星で変わらず在って
変わらず動き続けてる訳です。)
でも、それが「科学」なんです。
他にも
動物と植物の分け方、とかなんて
人間の捉え方に過ぎないんですよね。
科学って
自然の(たくさんの)事実を
人間が捉えやすいように
かつ
一番、辻褄が合うように記述したもの
と言えるんです。
今回の事で
科学のそういう側面も理解してもらえれば
より科学への理解も深まるんじゃないか
って思います。