2005年05月12日

ほぼ日を読むのは基本

今週末(金曜・土曜)はブログの更新はできません。
一応、先にお知らせです。


ホントは、移転後すぐに書こうと思っていたんですが、
内容がまとまらなかった事と、他に書こうって事があったので
後回しになっていました。
でも、今日、書きます。

旧ブログのリンクでは、一番上に「基本」として
ほぼ日刊イトイ新聞を置いていたんですね。
今は、他のリンクとまとめていますが。
でも、
やっぱり「ほぼ日」が基本だって考えは変わっていません。

と言っても、
難しいんですよね、ほぼ日を「解説」するって。
なんで、
イトイさん自身の「解説」を借りる事にしましょう。

ほぼ日刊イトイ新聞の本

インターネット的

まず、上の方の本は、文字通りほぼ日のドキュメント本。
イトイさんが何を考えてほぼ日を始めたのか、
インターネットに何を見たのか、
どういう試行錯誤をしたのか・・・
などが赤裸々に語られます。
(これは、ホントに赤裸々としか言いようがないくらい。
 「流行っていたイトイ、流行らなくなったイトイ」って
 そこまであからさまに書かなくったって、ねぇ。)
ここでの「試行錯誤」の記録は、
ネットで何か創造的な事をしようという人にとっては
本当に財産になるものだと思う。

というか、
マジで思っていたんですが、
「ネットジャーナリズムの産業化」って事を
論じていた方々は、
どうして、ほぼ日の事を考察に入れなかったんでしょう?
とりあえず、ネットでの大きな成功例と考えられるのに。

(もっとも、
 ほぼ日の「成功」は、糸井重里という「天才」が居て
 の事だとは思いますけどね。)

で、下の方の本は、
もっと「インターネット」に特化した本ですね。
イトイさんがインターネットに何を見たのか、
インターネットについての「哲学的な分析」と言えます。
イトイさんの分析では、
インターネットの「特質」として
リンク・フラット・シェア』の3つの鍵がある、
(逆に、そういう特質を持ったものなら、
 別にネットでなくても「インターネット的」である
 と規定しています。)
これは、ネットというものの本質を突いた分析だと思う。

どうしてイトイさんが、こういう
「インターネット的な世界」に未来を見たのか、
それは、ここに新しい「人と人との繋がり方がある」
事を見たから、でしょう。
でも、それは実は「全く新規なモノ」ではなく、
昔からあったハズの、しかし失われつつあるモノで、
それを「取り戻す」ための道具として
インターネットを見ている・・・

ある意味では、そういう事も言えるのではないか、と
私は思っても居るんです。

これ以上の話は、
上記2つの本を読んで頂くか、
それより、実際に「ほぼ日」を読んで、感じて頂くのは
一番良いと思います。
今のオススメは、
定番の「小論文教室」(毎週水曜更新)
「エハイク」(毎週火曜更新)
「声に出して読めない日本語」(毎日更新)
「言いまつがい」(毎日更新)
あたりは当然として、
定期的に「毎日連載」になる
「新宿二丁目のほがらなか人々」
「社長に学べ」(特に任天堂社長・岩田さんのはスゴい)
なんかは、読み応えありますよ。
もちろん、他にもいっぱいあって、
私も読んでいないモノにも面白いものもある事でしょう。
ですが、
「どれ読んだら良いか分からない」って方は
参考にして頂ければって思います。


######
ここからは関係ないはなしですが・・・

なんか、独立にエントリを立てるものでもないなって
思う事ですので、
追記部分に書き足しますね。


最近思っているのは
物事には2面性があるなぁって事です。
ある事は、良い面もあれば悪い面もある。
ある人の「長所」は、欠点にも繋がるし
逆に「短所」は、美点であったりもする・・・
そういうものじゃないかなぁって思うんです。

だから、
「ただ良いだけのもの」とか
「完全に悪いだけのもの」ってのは、珍しいのではないか、
なので、
その一面だけを見て判断するってのは、違うのかな、

・・・そんな事を思ったりもしているのです。

ならば、
物事を簡単に評価するのではなく、もっとじっくり見て
考えてやらないとイケナイのではないかって。
例えばですね、
自分たちの「価値観」からは、行儀悪かったりする人も、
その人にとっては「普通」だったりするかもしれない。
因縁付けてるだけに見える場合でも、
その人なりの「意図」ってのも、あるかもしれない・・・
だから、
自分の「価値観」だけから、他人を裁いてはイケナイ、
その前に、
まずは、その人をもっとじっくり見て、
その人の意図を読み取ろうと努力した方が良いのではないか
そんな事を、思うのであります。

あと、
もう1つ思う事は、
人間の心理のネガティブな面、それを
「要らないもの」として切り捨てて良いのかなって事です。
今はまだ、私自身の「器量」が追いついてないから
できないのですけど、
自分自身が「できる」状態まで成長したなら、
やりたいって思っている企画があって・・・
それは、
人間の心のネガティブな面に光を当てよう、
そういうものを、「意味あるもの」として表現しよう
そんな事を、思っていたりするんです。
posted by めたか at 23:53| Comment(10) | TrackBack(1) | インターネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めてコメントさせていただきます。特に後半部分について。
「意図」を汲み取る話、仰ることは尤もですが、万人に必要な作業であるとは思いません。インターネット、あるいはブログをかく使うべし、という考え方は危険なような気がします。千人いたら千通りのインターネットへのアプローチがあってしかるべきで、「自分の価値観だけで他人を裁く」ことも否定すべきではないと考えます。
「インターネットをもっとこう使えば自分にとってたくさん実りがあるよ」というご提案だと受け取りましたが、そもそもインターネットとそのように付き合っていこうという気のない人にとっては届かない言葉だと思います。僕自身はご提案の件に関してはリアルの付き合いの中で参考にさせていただこうと思いますが、玉石混交のネットの世界でその作業をやろうとは思っておりません。
Posted by moura at 2005年05月13日 19:42
そうですね〜。長所は短所の裏返し、短所は長所の裏返し。
いかにいろんなものの良さを引き出していくか、それが僕の楽しみです。
Posted by ひろ at 2005年05月13日 23:20
コメントありがとうございます。

moura さん>
うーん・・・
えっと、
>千人いたら千通りのインターネットへの
>アプローチがあってしかるべき
これはですね、もう当たり前の話だと思うんですよね、
ですから、その事を「前提」の上で
「でも、この方が良いんじゃないの?」って事を
言いたいって訳なんですけど・・・
(そして、こういう言説を否定するなら、
 そもそも何か意見を言う事自体を
 否定する事になりませんか?)

あと、
これも先に「万人にこう考えるべき」と
押し付ける意図ではなく、
私自身がこう考えるんですって事を「前提」に
受け取って頂きたいのですが・・・
私は「ネット」と「リアル」をわざわざ分けて考えるのが
好きじゃないんですよ。
ネットだって「リアル」だって私は考えていますし。
ですから、
インターネットに限らず、人付き合い全般で
受け取って頂けるとありがたいですし、
逆に「インターネットではそんな事しない」というのは
残念な話だなぁ、とも思うんです。

ひろさん>
そうですよね。でも、これってそんな特別な事を
言ってる訳でもないと、思うんですよ。
なんか、忘れちゃうんですよね・・・
だから、自分に言い聞かせてるって意味合いも
大きかったりしますね、これは。
いろんなものの良さを引き出していく、
ひろさんが、今後どのようにされていくか、
楽しみにしていますよ。
Posted by めたか at 2005年05月15日 09:54
めたかさん。わざわざレスありがとうございます。
あなたの仰る「でもこの方が良いんじゃないの?」の先には、「そうすればインターネットはもっといい世界になるのに」という考えが透けて見えますが、あなたの考える「いい世界」をいいと思わない人もいるのだとご理解下さい。私もその一人です。
インターネットは何でもありなのが素晴らしいところだ、と思っています。そこに外的であれ、内的であれ規制やルール、あるいはガイドラインを設けることに僕は反対します。
その中で、自然発生的にできるコミュニティに、何らかのルール(あるいは暗黙の了解)ができることは至極当然な話で、そのコミュニティに属するにはそこのルールを守ればいい。そこのルールが気に入らなければ、他にマイルールの場所を作ればいい。それができるところがインターネットの素晴らしさだと僕は考えます。
一番してはいけないことが、「既存のコミュニティのルールを変えようとすること」だと思います。
僕はインターネットの世界は、どこまでいってもバーチャルだと思っています。ネットとリアルが同じであったら、「インターネットはなんでもあり」という僕の考えるインターネットの最も素晴らしいところがくずれてしまいます。あなたが考える「残念」な部分が、僕には前提条件として必須なのです。
僕にとってインターネットは、「道具としてはとても便利だが、なんでもアリなんで取り扱いに注意しないと危険。」なもので、日々取り扱いに注意しながらネットと接しているわけです。長文失礼しました。
Posted by mo_ura at 2005年05月15日 18:28
あ、僕のブログに飛べませんね。http://が抜けていました。失礼しました。
Posted by mo_ura at 2005年05月15日 18:34
mo_ura さん>

え、いくつか確認させて頂きたいのですが、
まず、
上の「mouraさん」と同一人物でよろしいのでしょうか?
それと、
このコメントは、「きょうのわたくし」さんでのコメント
http://acoyo.exblog.jp/2693495/
を踏まえた上でのコメントなのでしょうか?
そのあたり、教えて頂けるとありがたいのですけど・・・

それを踏まえない「一般論」として考える場合、
独立に新しいエントリを上げて、それをもって
「お答え」とさせて頂いた方が良いかなって思います。
今から記事を書きますが、ひょっとすると少し時間がかかるかもしれません。
申し訳ありませんが、ちょっとこの週末忙しかったので、
お待ち下さいませ。
Posted by めたか at 2005年05月15日 23:01
mouraと同一人物です。仰る通りそのブログでのコメントを見て、その続きがこちらに書かれていると判断してこちらに寄せて頂きました。
Posted by mo_ura at 2005年05月16日 02:43
お答えありがとうございます。
その事を留意して、続きを書きます。
(7割がた、書き上がっていますけど)
Posted by めたか at 2005年05月16日 07:22
こんにちは、めたかさん、ヤースです。
幸せ・不幸せは、本人の気持ちの持ち方次第って思います。
ネガティブも光を当てれば、ポジティブに変わるかもしれませんね。
ネガティブな部分への、実行の伴わない批判なら誰でもできるけど、そこに光を当てることはとても大事なことだと思います。
リンクさせていただきました。
不都合があればご連絡ください。
今後とも、宜しくお願いいたします。
Posted by ヤース at 2005年05月16日 15:49
コメントありがとうございます。
本当に、そうですよね、
光を当てればポジティブに変わる・・・
なんか、指針をもらったような気がします。
まぁその前に、自分が「ちゃんと光を当てる事ができる人間」
にならないとイケマセンけど、
頑張ろうと思います。
Posted by めたか at 2005年05月17日 06:08
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