2005年08月10日

生体高分子の話(ポリマーについて)

DNAについて書く前に
生体高分子について説明しておきます。
もっとも
大した話ではないんですけどね。
化学を多少、知ってる人なら
充分に既知の話でしょうけど。
ま、一応って事で。


生体高分子


生体高分子って、
「生物の体の中にある大きな分子の物質」
って事です。
生き物って、とても複雑に出来ていますから
複雑なものを創るには
複雑な分子が必要なんですよ。
(複雑な材料がないと
 複雑なモノが創れないって訳です)
で、
複雑な分子にするには
ある程度、大きな分子でないと
無理ですよね。

なので、
生き物の体の中には、いくつもの大きな分子
「生体高分子」があって
様々な重要な働きをしているんです。

生体高分子には、いくつかの「種類」があります。
代表的なのは
・タンパク質
・糖類(多糖)
・脂肪類
・核酸

それぞれについては、
また機会があれば説明しますね。
(この記事ではタンパク質のみ説明します。
 核酸については、次回に)


ポリマー(多量体)


それで、
大きい分子を作るのに、効率の良い方法って
何でしょうか?

・・・それは
「小さい分子を沢山くっつける」
だと思います。
大きいモノを、一から作るよりも
小さなモノをいくつも作っておいて
それを繋げてやる方が、
ずっと作り易いでしょう。

そうやって作る分子を
ポリマー・多量体と言います。
「ポリ」というのは「多い」という意味で
多くのものが繋がって出来たモノ
って事で「ポリマー」と言うんです。
だから、
1つのものは「モノマー・単量体」
(「モノ」は「1つ」という意味)
2つ繋がったものは「ダイマー・二量体」
(「ダイ」は「2つ」という意味)
と言うんですね。

#ダイマーってのは良く使います

実際、工業で使われる化学物質でも、
ポリマーが多いです。
例えば
「ポリエステル」「ポリスチレン」
「ポリプロピレン]・・・
名前からして「ポリ」と頭についている物質が
いくつもあげられます。
これらも小さい分子を繋げて作った
「ポリマー」なんですよね。


それで、
「ポリマー」の場合、普通は
同じ種類の物質が繋がってできます。
全く異なったいくつもの分子を繋げるのではなく
同じものを繋げて作る、んですね。

そうでないと
「繋げて行く作業」が、
一回一回違ったものになってしまう。
非常に煩雑になる訳で
「小さいものを繋げて作る」メリットが
あまりなくなってしまうんですよ。
だから、
基本的には同じものを繋げて作ります。

イメージとしては、こんな感じです。

polymer2

こうやって、同じモノを一列に並べたのが
ポリマーなんですよね。
基本的に、こう直列に一列に繋がっています。
糖の中には枝分かれするものもありますが、
多くのものは、一列ですね。

「生体高分子」の代表例である
タンパク質は
アミノ酸を繋げたもので、
DNAはヌクレオチドというものを繋げたものです。

表にまとめましょう。
生体高分子材料
タンパク質アミノ酸
DNA(核酸)ヌクレオチド
デンプンブドウ糖



でも、
これだけなら「複雑な分子」には
ならないですよね。
「同じもの」を繋げたものなら
同じものにしかならないでしょう。
せいぜい、長さが違うだけのもので。

なので
「生体高分子」では
「同じ種類の、少し違うもの」を色々と繋げて
複雑な分子を作るんですよ。
つまり
イメージとしては、こんな感じです。

polymer3

「同じ種類の、少し違うもの」を
色を変えて表現しましたけど、
「連結部分」が同じになっていれば
多少、違うものでも
同じように繋げる事は、できるんですよねー。

だから
実際には、「色が違う」というのではなく、
「丸の部分」にひっついてるものが
色々って感じなんですよね。

例えば
タンパク質のアミノ酸って

H2N-CHR-COOH

こういう構造の分子なんですが、
ここの「R」の部分(色を青く変えています)に
色々なものがひっついたものなんですよ。
その「色々なもの」が20種類ある。
(それを図で示したものをネットで探した所、
 こういうのを見つけました。
 興味のある方は見て下さい。)

これだけ、大きさも性質も違ったものが
色々と並ぶのならば
そりゃ、様々な種類の複雑な分子が
作れるだろうなって思いませんか?
ただ、
問題は、「何をどういう順番で並べるか」
なんですけども・・・
だけど
それについては心配なくて
「何をどういう順番で並べるか」を決めるのが
遺伝子なんですよね。

という事で、
ここでは、生き物の体を作る分子が
こういうふうに作られてるって基本を
知って頂ければ良いと思います。
【関連する記事】
posted by めたか at 23:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 分子生物学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
めたかさん、こんばんは。

>問題は、「何をどういう順番で並べるか」
それを解読したのがニーレンバーグなのですね?

教科書が見当たらないので理科年表を引きました。化学もすっかり記憶の彼方。orz

図を描くなら、使い方を覚えるの面倒くさいかも知れませんが、
http://www.mlb.co.jp/linux/science/index.html
Garlic, XDrawChem とかどうなんでしょう?XDrawChem の方はMacでも使える様です。
http://www.apple.com/downloads/macosx/math_science/xdrawchem.html

使い方に時間を割く必要があるのかどうかは、ちょっとわかり兼ねますが、って紹介しておいてこんなこと書くのもアレですが……化学の知識が必要なので面食らいました。(汗)
Posted by obon at 2005年08月13日 02:01
コメントありがとうございます。

私の方こそ、年表なんて全く記憶になかったので
調べてしまいました。
wikipediaの項目が良い良くまとまっていましたね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/遺伝子

ニーレンバーグは解読に大きな働きがあったようですね。
だけど、1人で解読って事ではなく
多くの人の功績があった事だと思います。
(個人的にはクリックの仮説が大きかったと思う。)

ご紹介頂いたソフトは、時間のある時に触ってみます。
ただ、
説明に使うには、化学式よりも、もっと単純化した図が
必要なんですよね。
化学の知識は・・・ちょっと自信ないです(汗)
Posted by めたか at 2005年08月13日 23:23
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