Winny開発者の発言集を読んで
「共感みたいな感情を抱いてしまって」
と書いたんですね。
そして、
>この辺の「感情」みたいなのを、
>社会に「説明」したり「擁護」したりしていくことって、
>ひょっとすると私の責務なのかも
とも書いたんです。
なんで、
ここでそれにチャレンジしてみようかなって。
47氏発言集
コレ読んで、
まず何より、面白かったんですね。
1つの新しい技術が出来ていくのを
リアルタイムで感じる事ができるって言うか、
そんな感じがしたってのが1つ。
それに、とても勉強になるなぁって。
コンピュータ、ネットワークの色々な技術が、
こんなふうに使われるのかって。
なんで、
勉強した上で何度も読み返してみたいなって。
それで、
読んでいく上で感じたのが、
「リーナスがLinuxを作ったときって、
こんな感じだったんじゃないだろうか」って。
コレ、
Linux支持者には怒られてしまいそうですけど。
リーナスはそんな犯罪を助長するような事はしていないって。
でも、
そういう事じゃ、ないんです。
役に立つとか、犯罪幇助とか、そういう結果の問題じゃなく、
多分、リーナスも47氏も、
単に楽しかったんじゃないかって。
表題の本は、
なんか聖人君子のように祭り上げられがちなリーナスが、
「そうじゃないんだ、そういうものじゃないんだよ」
って言った本なんですけど。
別に、人の役に立とうとか、そういうのじゃなくて、
単に楽しかったから、Linuxを作ったんだって。
そういう点で言えば、
47氏も一緒だったんじゃないかって、
47氏発言集はそう感じさせるものだと思ったんです。
だから、
47氏をやたらと崇めたてている文書を読むたびに思うのは、
そんなもんじゃぁ、ないんだよって。
もちろん、
彼は、Winnyの開発と合わせて、
著作権の未来とかについて先進的な提案をしていたかもしれないけど、
でも、
それって別に、崇高な理想とか、その実現とか、
そういうものじゃなかったんだろうって、思うんです。
そうじゃなく、
先行技術の「freenet」の思想に共感する部分はあったでしょうけど、
それ以上に、技術的に面白いってトコがあって、
でも、
「自分ならこうする」ってアイデアがいっぱい出てきて、
それを具現していくのが、
単純に楽しかったんじゃないかって。
だから、
それに続くアイデアとかも、
理想とかじゃなく、
アイデアを出す事自体が楽しかったって事だと思うんです。
(だから、
あくまで警察のリーク情報であって
本当かどうかはわかりませんが、
47氏が「捕まるのはしょうがない」と言ったのが
本当ならば、
それは彼が別に理想を背負ってる気概なんて特になかったから
って考えると、納得できると思いませんか?)
つまり、
私の言いたいのは、
理系的な好奇心とか探求心って、
そういうものなんだって事。
それは良いとか悪いとか、ではなくて、
そういうものなんです。
もちろん、
だからって、何やっても許されるってものじゃぁ、ないんですよ。
でも、
これがあったからこそ、
リーナスはLinuxを作ったんだと思うし、
他のたくさんの「役立つ技術」とかも生まれてきたんだろうって。
でも、
例えば原爆のような危険なモノも生み出されてきた。
だから、
いいことばっかりじゃ、ない。
それに対して、
社会はどのように対応していくべきなのか、
冷静に考えていく必要があるんじゃないかって。
そういう事を、言いたいんです。
追記
「圏外からひとこと」さんにリンクされたんで・・・
参考にこちらも読んで頂けると。
(1年前のほぼ日より。
関連するんじゃないかなって・・・)
さらに追記
え、「圏外からひとこと」では、
この記事の特に最後らへんのトコに反応されていたのですが、
それって、
私にとっては、ずっと考えてきた事だったりするんです。
でも、
せっかくなんで、その辺りに特化している記事を、
と言うことで。