2004年08月30日

室伏の怒り、日本の祈り

緊急アップです。
今朝、テレビで室伏選手の放送を見て、
なんか、いたたまれなくなって。

室伏広治 金メダル緊急会見 「金メダルよりも重要なものがある」

これについては、また追記します。
ただ、
この件で、室伏選手がどれだけ無念に思っているか、
よく現れてる会見だと思いますので、
読んで欲しいなって思いまして。


という訳で、
まとまらなくても、この件に関連しそうな事を
色々と書き足していきます。

追記1
【テコンドー】岡本依子 「終わったなあ」

何度も書いている事ですが、
私は岡本選手がメダル候補だから
出場できるように協力した訳ではありません。
こんな事で、本来なら権利のある選手がその場を与えられない事が悲しいから、
だから、署名とか呼びかけとかを協力させて頂いただけです。
もちろん、
期待もありましたから、
メダルに届かなかった事は残念だなあ、とは思いますけど。

>(五輪前の騒動について)オリンピックまでの間のことは、
>できるだけ考えないようにさせてもらった。
>こうして(アテネに)来た自分には責任があった。
>4年後、北京に派遣させてもらえるよう、
>自分かどうかわからないけど、考えていかないといけない。

このコメントを読む限り、
今後、ご自身がやらないといけないことは、
よく分かっておられるんだなぁ、と思います。
それは、
ひょっとすると競技以上に大変なことかもしれません。
でも、
岡本選手は、これまでも常人なら耐えられない事を
超えてこられた訳です。
ですから、
岡本選手の今後についても、
応援していきたいと思います。


追記2
すでに色々な人が取り上げてる男子マラソンの事件
妨害されたデリマ選手 レース後会見 「とにかく驚いた」

私はダウンして見てなかったんですが。
テレビで見てびっくりしましたが、
このインタビューを読んで
「すごい選手だなぁ」って思って、
ちょっと調べてみると・・・

デリマ選手って言ってるので誰かと思ったんですが、
リマ選手の事だったんですね。
リマ選手ってのはかなりベテランの有名選手で、
日本でも、1996年東京国際マラソン優勝などでお馴染みの選手なんですよ。
その選手が、今でも一流の選手として活躍していて、
しかも今回の五輪ですばらしい結果を出したって事自体に
なんか感慨があります。
もちろん、
>ただ、観客を(マラソンコースから)引き離すことはしたくないな。
>それはマラソン競技にとっても、良くないと思う。
こういう部分に、
彼の長年、一流選手としてやってきた矜持を感じます。
とにかく、
後味の悪い結果でしたけど、
彼のこの態度は、本当に尊敬できるものだったなぁって。
ブラジルの人々は、リマ選手の立派な態度を
きっと誇りに思ってる事でしょう。
でも、
日本のマラソンファンである私も、なんか嬉しく思いました。

まだまだ、続きます。


追記3
朝原、魂の2人抜き4位/男子400リレー

今回、最も残念だったのが、
日本男子のリレー2つを見逃した事ですね。
どちらも4位。惜しい!
密かにメダル候補と思っていたので、
なんとかメダルを取って欲しかった。
あまり知られていない事ですが、
日本男子短距離陣、結構レベルが上がってきているんです。
それを示す意味でも、メダルが欲しかったなぁって。
やっぱり、
メダルを取るのと取らないのとでは、
一般へのアピールが全然違いますもんね!
(メダルを取っていたら、再放送もいっぱいされたでしょうし)

この短距離のレベルアップは、
多くの先人の頑張りがあっての事なんですね。
特に、高野進(今の末続のコーチ)の決勝進出と、
伊東浩司の10秒フラットが、
日本人に与えた勇気が大きかった。
そんな先人の功績を乗り越え乗り越え、して、
今の短距離陣があるんです。

朝原選手は、そんな短距離の中で、
4x100mリレーの不動のアンカーでありエースでした。
リンク記事では、
最後の末続の最後のコメントに注目して欲しい。
彼もまた、偉大な先輩の功績を越えて行こうという
意思を語っています。
その繰り返しで、日本短距離のレベルアップが続けられてきた。
今回、五輪に出た末続、高平、両選手を中心に、
若い選手たちの今後に期待したいです。

まだ続きます。


千葉が独走で3年ぶり2度目V/マラソン

女子マラソン、健闘した日本の3人の陰に、
補欠として準備していた選手が、千葉選手です。
彼女は去年の世界陸上マラソン銅メダリスト、
しかも、
トラック競技(1万m)でも世界陸上銅メダリスト
(他に女子トラック競技で世界陸上メダリストはいないハズ。
 五輪でも戦前の人見絹枝まで遡るでしょう。)
という歴史に名前が残る選手、なんですよ。
その千葉選手が、
代表選手にトラブルがあった時に代わりに出る、というため、
五輪選手と同じ準備をする役目をしていたんです。
結局、五輪に出る事のなかった
(これは良い事です、代表選手にトラブルがなかった訳ですから)
彼女が、代わりに出たのがこの北海道マラソン。
ぶっちぎりで優勝して、良い準備をしていた事を示しました。
(千葉選手が出ていても、きっと健闘していたと思います。)
あまり指摘する人がいないでしょうから、
ここに記しておきます。


最後にまとめを書きます。

今回、私が最も嬉しかったのは、
日本の選手たちが、本当にフェアに戦ってくれたって事です。
例えば、
柔道では、まともに組まずにポイントを稼ぐ選手が多い中、
ちゃんと組んで一本を取りに行く
正統的な柔道をあくまで貫いていました。
相手が組んでくれなくても焦らずに、
自分たちは正々堂々と戦った。
その上で結果も出したんですね。
この柔道の選手の姿勢は、
他の競技でも共通していたと思うんですね。
日本の選手たちは、
あくまでフェアプレーで正統的に戦っていた。
その上で、結果も出した日本は
世界に対しても、強いメッセージを発していたって思うんです。
私は、そんな日本選手たちを、
本当に誇りに感じました。

よく「グローバル」って言われるんですが、
グローバルって、世界に合わせる事じゃないって思うんです。
もちろん、世界を見ないといけないですし、
世界の良い点は学んでいくべきです。
でも、
単に世界を真似するんじゃなく、
世界の状況に対して良いと思う
自分たちらしさってのを打ち出して行くってのも
「グローバル」なんじゃないかって。

今回の日本選手たちは、
そういう意味で「グローバル」だったなって。
日本らしさ、として
「フェアプレー」ってのを世界にメッセージしたんじゃないかって、
思うんです。


この室伏選手の会見の文面からすれば
「室伏の怒り」というタイトルは相応しくなかったかもなぁ
って思いますね。
だけど、
テレビで見た室伏選手の表情は、確かに怒っていました。
それは、
コメントしていた通りの「さみしさ」もあったでしょうけど、
不正に対する怒りというのも、あったんでしょうね。

室伏選手も、
この会見で、メダルの裏に書かれた詩を
訳して配っていました。
これも「フェアプレー」を訴えたメッセージだった、ですよね。

>やはり大切なのは友好です。

なぜ、フェアプレーが大事なのか?
それは、
スポーツは、平和のため、友好のため、だからです。
キレイ事かもしれませんが、
でも、その理想をちゃんと掲げないと、
スポーツの意味がなくなってしまう。
室伏選手が、オリンピックの意義を「平和」と即答したのも、
ここで「大切なのは友好」とコメントしたのも、
そんな意味だと思うんです。

ちょっと古い話ですが、
「ボールは丸い。だから、敗者にこそ幸あれ」
このカンボス選手の名言
「勝ったチームは、負けたチームにも幸あれ、と祈ること。」
この言葉が、
フェアプレイの意味を物語っていますよね。
競う相手が居るからこそ、
スポーツは面白い!
だからこそ「大切なのは友好」なんですね!



前に、
もげきゃっちさんのテレビの都合に対して
色々と書いたんですが、
この室伏選手の言葉が、答えになっていませんかね?

>先ほどいいましたように、
>みなさんに金メダルを期待していただき、うれしいと思います。
>自分も金メダルを望んでいました。
>でも金メダルよりも、重要なものが
>ほかにもたくさんあるんじゃないかと思います。
>今後、オリンピック、スポーツを見るときに、
>非常に大事なことがある。
>この真実が非常に印象に残ったので、みなさんに見てもらいました。
>下手な字ですが。

だから、
選手のメダルを期待しても、良いんです。
メダル、メダルって騒いでも、良いんです。
オリンピックには色々な楽しみ方があるし、
だから、
国別のメダル数で競うってのも、アリです。

ただ、
大切な事だけ、見失わないようにすれば良いんじゃないかって。
それは、
選手への尊敬の気持ちであり、
(逆に、選手は周囲への感謝の気持ちを忘れない事)
また、選手が不正に手を染めるまで追い込まない事、
そして何より、
スポーツはあくまで「友好のため」であることを
忘れない事。


今回の日本選手たちの
フェアな活躍ぶりは、
本当に感動的だったと思います。



最後の追記
堅い話になったので、お口直しに。

「がんばれ日本」について

あえて解説はしませんが、ちょっと面白さが難しいかなぁ。
参考として、こんなトコでも。
ドクター中松の最新情報
(「がんばれ日本」の使用例)
2003年度裏流行語大賞は「がんばれ日本」
posted by めたか at 07:19| Comment(2) | TrackBack(2) | オピニオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
室伏さん、胸中はとっても複雑だったんでしょうねぇ。
僕も室伏さんの記者会見を見てましたけど… 同じですね。アレが答えでしょうね。

目に見える形で「メダルを」って目的もあるけど… 真実はそんな所じゃないんですよね。 フェアプレイ精神とかライバルを尊敬する心とか…

それを忘れちゃいけないよ。

って感じで捉えられました。
きっと本人が一番、胸中穏やかじゃなかったんだろうけど、淡々と語ってた室伏さん。
ホント、人間が出来てますよ。スゴイです。
Posted by ろぷ at 2004年08月31日 06:55
コメントありがとうございます。
室伏さん、確かに人間が出来ていますよね。
スゴいと私も思います。
でも、「これが標準じゃないといけないんじゃないか」って事も、思うんです。

一流のスポーツ選手ってのは、社会に与える影響力って、もの凄く大きい訳で、
なんで、それだけの責任ってのがあるんですよね。
室伏さんは、それをちゃんと分かっているなぁって。

誤解を恐れずに言えば、
今まで野球選手って、少し甘やかされていた部分があると思うんです。
そのスポーツだけやっていれば良い、みたいに。
もう、そうじゃないでしょうってのが、結論なんですけどね。
Posted by めたか at 2004年09月01日 06:27
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