何度かこのブログで触れたこの本です。
『プチクリ!―好き=才能!』
始めに、
あえて著者が強調してないネガティブな事を書きます。
「プチクリ」をしていくには
他に、生きていくための職業を持たないといけません。
「プチクリ」だけをやって楽しく生きていく
って事ができる訳ではなくて、
他に、
ひょっとすると本人にとっては辛いかもしれない
「生きていくための仕事」というのを
やらないとイケナイ訳です。
その「仕事」に自分の時間の大部分を取られてしまって
残りの少しの時間で「プチクリ」をする事になる
そういう事は、
まず抑えておかないとイケナイと思います。
身も蓋もない書き方をしてしまえば
『プチクリ』というのは
クリエイティブというのは
仕事にするよりも趣味でやっていく方が
お気楽で良いよ
ってだけの話だとも言えるでしょう。
しかし
著者の岡田斗司夫さんは、
「それだけの話」を
とても楽しい、輝けるものとして
描く事に成功しています。
それどころか
「才能=好きな事だ」として
誰もが「(プチ)才能」を見つけ育てる方法論を
解説もして
「表現する事」に、背中を押しているんです。
「プチクリ」というキャッチーな言葉と
付随するコンセプトを発明し
「趣味で何か作ったりする」事を
前向きな方向に一歩進めている。
また
忘れてはいけないのは
著者がこういう事を提唱できるだけの環境が
揃ってきた、という事もあるでしょう。
同人マーケットの成熟に加え
ネットの普及によって
「趣味のクリエイティブ」が「発表」できる場が
整ってきたと言えます。
ブログの隆盛なんて、その最たるモノでしょう。
他にも「アツい事」を語りたくなる本ですが、
それは過去に2つほど書いていますので、
それを紹介する事で本稿を締めます。
・ブログは「メディア」である
・クリエイティブは何の為に・・・