この放送、本当なら1月7日放送だったんですよねー。
今の今まで書けないまま。
いやぁ、すげぇ重い重ーい回だったからねー、
まとめきれなかったんですよぉ。
でもね、
その次はもっとスゴいし、
この後も、こういう「ジェットコースター状態」は
ずっと続きそうだなぁって思ったので、
今、頑張って書く事にしました。
まずね、
小山内先生の脚本降板について触れないとイケナイでしょう。
やっぱり、残念です。
でも、年齢の事もあるし、しょうがない部分も、
あるかも、ですよねー。
できるなら、カムバック期待したいって事と、
小山内先生の金八が、大好きでしたって事は、
ちゃんと書いておこう、と思います。
心ない報道をするメディアもありますが
(たとえ事実だとしても、このタイミングでそんな事を
報道するって、嫌がらせって感じて不愉快です!)
そんな事より、
小山内さんの書いた金八先生の話が好きだった、
その方が、重要な事だろうと思いますし。
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では、本題の話に行きましょう。
今回は、3つの「濃い」エピソードに、1つの軽い話が、
ギュッと詰まった回でしたね。
鶴本直の話と、
しゅうの家庭への暴力団の殴り込み事件、
崇史の自殺・・・
これに、康二郎って子の初恋エピソードが絡む。
その相手が、直って事で・・・
まず、
軽く書ける直の話から、いきましょう。
鶴本直が、ここで出てくるってのは、
低迷する視聴率へのてこ入れって面も、あるのかなぁ。
なーんて。
でも、懐かしいなぁ。第6シリーズの3B生徒も
たくさん出てきたし。
私、特に、信太のキャラ好きだったんだな。
で、
肝心の直役の上戸彩ですが、
ちゃんと「鶴本直」になっていましたね。
心配無用でした(笑)
まだ「体は女のまま」で、でも、
ちょっと精悍な表情になって・・・
その「微妙な感じ」がリアルでした。
いよいよ「男性ホルモン投与」が始まるって事で、
待望のって事と同時に、不安もある・・・
でも、
未知の世界に出て行く訳で、そりゃぁ不安はあるよねぇって。
その辺も、リアルに演じていました。
で、
金八の所に行く、そして、一人で「授業」を受ける。
この授業が、素晴らしかった。
今回のシリーズでは、イマイチ授業が空回ってる金八さん、
でも、
この授業は素晴らしかった。
ちゃんと、直の不安や苦しみを知って、
それを励まし、叱咤激励する授業でした。
(これについては、別に記事を書きたいと思っています。)
また、
康二郎の初恋の相手が直って事で、
告白された時に、「3B」ってのを見つけて、
「担任に聞け」って言うのが面白かったですねー。
金八に任せてしまうって(笑)
でも、
それで3Bの生徒たちに「性同一性障害の授業」をして
「ちゃんと、理解してくれたぞ」ってね。
野次馬の要素も見せつつ、根はいい子たちって感じで。
直の旅立ちの場面で、
昔の3Bの仲間が集まって見送りに行く場面、
そこに康二郎も現れてエールを送るのも、
良かったです。偉いぞ!
このシーンも良かったねー。
「お供しますよ」って。
で、実際に直の後ろを皆でぞろぞろ付いて歩くって。
でも、このシリーズの3Bは、こうだったよねー。
あと、
細かなトコでは、養護学校の先生が家に来るエピソードも、
この暗い展開の中で、ほっとする良いエピソードでした。
養護学校の先生も、金八の「良さ」を認め、
金八も「素敵な男性を連れて来ましたよ」って。
あと、
3枚目だけど、遠藤先生の嫉妬も面白かったですよ。
遠藤先生って、
昔の金八さんみたいなんですよねー、ある意味。
ちょっと空回り気味なトコも、昔の金八さんあったし。
かなーり空気は読めないですけど、
情熱はあるし他人への優しさもある・・・
だから、経験を積めば良い先生になると思うけど。
で、
その遠藤先生の養護先生への対応が金八さんと一緒!
これって、
「遠藤先生こそが次の金八先生」って事を言ってる?
って勝手に思っています。
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で、
後半はもう、ジェットコースターのような展開で
「しゅうの家庭への乱入事件」と「崇史の自殺」という、
それぞれ2回分くらいのエピソードにして良いくらいの
重ーい話題が、一気に進んでいきます。
ホント、一部の隙もないくらい。
順に書くと
崇史の父が不渡り出して、
家を引き払い名門私立受験を諦めるように言われる。
↓
しゅうに相談する約束をするが、
しゅうが母親に暴力を受け、来ないしゅうを見に来た
崇史がそれを目撃してしまう
↓
しゅうが崇史に口止め、崇史は相談どころじゃなくなる
↓
自分だけで、その事を抱えきれなくなった崇史が
舞子に相談、舞子が頑として金八に話すと言う。
↓
話を聞いて金八がしゅうの家に話をしに行った所、
暴力団員が乱入。
↓
暴力団員の顔を覚えていた舞子が警官に通報、
一家はなんとか救出、
しかし、薬の件を知った金八が母親を説得し、
両親とも警察に連れられてしまう
↓
たまたま残っていた覚せい剤をしゅうが見つけてしまう
そのタイミングで崇史からメール
↓
しゅうが崇史に(腹いせに)
「お前のせいで家族がバラバラだよ。
裏切り者。君は友達じゃない」
って言ってしまう
↓
ショックで崇史自殺
↓
メールで何かあった事を知った崇史の母親に責められる
↓
パニック状況のしゅうの目の前に残っていた覚せい剤が
ああ、もう、
こう骨格だけを書いていても、
長いし、しかも詰め将棋みたいに一部の隙もない、という。
しかも、
「崇史が舞子に相談してる場面を玲子が目撃、勘違い」
とか、細かな所にも伏線を張りまくってるって。
もう、スゴいわ。
まず、
暴力シーン、ホント怖かったですねー。
無茶苦茶、壮絶だった。
暴力団役の人、怖すぎ!
にやーと笑うトコなんて、ホラーでしたよ。
最後、警官が来たトコでナイフ放り出してタバコ吸う
あの変な余裕っぷりも、怖かったです。
ここまでの暴力が必要だったのかって思うほど、でしたね。
やっぱり、
覚せい剤って事を描くのだから、暴力も本格的にして、
中途半端にはやらないぞって事でしょうか。
このシーンでは、
金八の
「教え子殺されるくらいなら、
教え子守りながら殺されるなら教師の本懐だ」
ってシーン、
これが、しゅうの母親の心を少しだけでも動かしたのかな。
逆に、母親が金八を守ろうともしたし。
前のシリーズでは、
教え子の為に火の中の飛び込んだシーンがあって、
それが、その場に居た生徒たちの信頼を生んだ訳で、
そういうエポックになるかも、ですけど、
でも、今回は
それを見ていたのはしゅうと母親だけなんだよねー。
で、
その後の母親への説得。
しゅうが母親を愛しているんだって事、
だから、とにかく庇っていたんだって事
(先の暴力シーンでも母親を庇いに言って蹴られていた
それを母親が驚いて見ていた、のもありますし。)
そこを強調していましたね。
また、
ここで、先に直にした授業の
「自分を変えられる人間だけが世界を変えられる」
が、繋がってくるんですねー。
そして、母親が全て話す。
ここで、全部「謎」が明らかになるとは思ってなかった。
考えると、しゅうの母親、可哀想なんですよねー。
覚せい剤中毒になり、禁断症状に陥った夫に、
見ていられなくなり覚せい剤を打ち続けるように
追い込まれた心理って、どういうものなんでしょう?
考えれば、
しゅうを殴っていたのって、
恐らく、注射した後だったんじゃないかなぁ。
しゅうが父親を追いかけて行くシーン、
ホント、切なかったですねー。
見守ってる舞子・・・この子って、
なんか、宮沢りえに似てますよねー。
ちょっと幸薄そうなトコとか。
そして!
最後、しゅうが「母さん」って呼びかけた時の、
母親の笑顔・・・
この場面、ホント、ダメでした。我慢できなかったです。
実際は、この場面の後に「康二郎の告白のシーン」
とかが入るんだよねー。
ちょっと、ほっとする場面でしたよ。
なんか、野次馬だけど友達想いでもある生徒たち、
可愛かったですよ!
あと、
舞子が弁当を用意するんだけど渡せないっての、
先に何かありそうだなって思いました。
で、
崇史の自殺の話なんですが・・・
これが、ホントに残念で。
もう、
ドラマの筋としては必然の方向に向かってしまっていて、
どうにも動かせなかった。
崇史自身が、家の事とか自分の受験の事とかで
「絶望」って思っていて、
しかも、しゅうの家の事でショックも受けていて、
責任も感じている所に・・・
しかも、よりによって「覚せい剤が目の前に」ってトコに
しゅうの心が乱れてる所にメールをって。
また、
崇史も「金八に言う」って事に信念を持っていれば、
「後で分かってくれる」って少しは思えたでしょうけど、
舞子に言われて、だしねー。
だからこそ、
「心が乱れたしゅうのうっぷんをぶつけられた」
ってだけで、絶望してしまう・・・
追い打ちをかけるように
崇史の母親の冷たい言葉
「そういうルーズな所、お父さんにそっくりね」って。
これで、
崇史の「心の帰る場所」がどこにもなくなってしまって。
なんでって、いくつもの場面で思っちゃいますよね。
なんで、ドラックが残ってしまって居たのか
(全部、警察が来ていた場面で持っていって居れば)
なんで、金八が無理矢理にでも引き取っていれば、
(しゅうは偉いって考えちゃって・・・)
あと、
崇史の「悩み」を、しゅう以外の誰かも知っていれば、
どこかで自殺を止める事が、できたんじゃないかって。
また、
しゅうが病院に行く事を止めれて居れば、
母親があんな心ない事を言う事を止めれて居れば、
家に帰ってしまう所を止めれて居れば・・・
あと、
ここで、玲子が「崇史と舞子の相談を目撃」って伏線も
活きてきてしまう。
そして、
最後、覚せい剤が目の前にって所で終わってしまう。
(もう、先を見てるから、どうなるか知ってるけど、
切ない最後だったなぁ・・・)
とにかく、
スゴく良いシーンも、たくさん、沢山あったけど、
それを吹っ飛ばす程、重い、重ーい
「崇史の自殺」と、「しゅう、ドラック?」って事が、
もう、見終わってどんよりさせられちゃいました。
しゅうの家族の事は、
これまでの事を思えば「先に希望が持てる話」
ではあったんですけど・・・
で、
もっともっと、重い重い次回は、
・・・今日は勘弁下さい。
(って、多分明日も、違う事を書くと思う・・・
先に、今回の直にした金八の授業ですねー)
過去の記事は
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